こんにちは、アジョシランナーのカンです。
ウルトラマラソンって、どんなイメージですか?
大半の方は、チャリティー番組で目にしたことがあるような、ゾンビのようにふらふら歩いてたり、エイドで寝転がって休憩したりと、とにかく過酷で苦しいイメージじゃないでしょうか。
今回は、岩本能史さん著「完全攻略ウルトラマラソン練習帳」というウルトラマラソンのバイブルと出会った僕が、無謀にも初ウルトラでサブ10を目指すというチャレンジをお伝えしたいと思います。
これからウルトラマラソンに挑戦してみようと考えている方や結果を出したいと考えている方の参考になれば幸いです。
この本には、ウルトラマラソンを知り尽くした著者の岩本能史さんが、ご自身の経験から導き出した効率的な練習法が公開されていて、さらに補給やメンタルやレースマネジメントなどの貴重なノウハウが余すことなく詰まっている1冊となっています。
結果が出せる練習法を伝授してくれる
基本ルールは、「F2.7」「13週間」「1ロング・1スピード」
「F2.7」とは?
これは、ウルトラマラソンのゴール予測タイムの持久係数のことで、定説では「フルマラソンのタイム×3.0」だそうです。
フル4時間だとウルトラ12時間なのか⁉
しかし岩本式では、目標タイムを「フルマラソンの直近タイム(F)×2.7」に設定し、秘めているウルトラの潜在走力を最大限に引き出す練習をしていきます。
フル4時間だとウルトラ10時間48分の潜在走力があるんだ!
この「F2.7」の根拠は、多くのウルトラランナーのレースタイムの上限値なんです。
なるほど、説得力があるよな。
そこで僕も「F2.7」で自分の潜在走力を計算してみました。
僕の場合、フルは直近3時間15分28秒だったので、なんと8時間47分45秒、練習次第ではここまでできるラインがわかった。
ここからが本番です。この本では、先ほど導き出した潜在走力からフルマラソンのレベル別に練習メニューが組み立てられています。
レベル別の目標タイムと1キロのペースはこんな感じです。
レベル 目標タイム 1キロペース
サブ4.5 12時間9分 7分17秒
サブ4 10時間48分 6分29秒
サブ3.5 9時間27分 5分40秒
サブ3 8時間6分 4分52秒
1kmのペースがレースペース走の設定タイムになるのでポイントです。
僕は今回初めてのウルトラということなので、サブ3.5レベルでサブ10にチャレンジしてみようと思います。
「13週間」で組み立てる
練習期間は13週間(約3ヶ月)、走行距離で約900~1100km(月間平均約270~370km)となかなかハードです。また練習を始めるのは、フルマラソン完走の翌週からがベストだそうです。理由は、その時点で42kmを走り切る走力の土台があるから、なるほどね。
1ロング・1スピード
岩本式の鉄則ですね。
僕は姉妹書の「限界突破マラソン練習帳」というフルマラソン版で練習してきたので1ロング・1スピードは鉄板です。
ウルトラの練習では、1ロングのロング走は、レースペース走と峠走、1スピードのスピード走は、15kmビルドアップ走、残り3日はつなぎジョグです。比率は、ロング4:スピード2:ジョグ4のような感じです。
ロング走は、レースペース走がメインで徐々に距離が増えていきます。そして最大の関門は、9週目の週末にある「ソツケン」と呼ばれるメニューです。
ここで最長の60km(サブ3レベルは70km)のレースペース走があり、なんと翌日に4時間走が~、なんと2日間で約100km走ります。
ここをパスすれば、かなりの自信になるはず。ワクワクが止まりませんね。
なんと言っても僕のおすすめは峠走です。キツイけどその分、確実に強くなれます。フルの練習で25~30kmの峠走を何度となくこなして僕自身が強い脚を作れたので断言できます。
そしてスピード走は、これもおなじみの15kmビルドアップ走です。
フルの練習では、毎週ペースが速くなっていくのですが、ウルトラの練習では、ペースが固定なのでほっとしますね。
ポイント練習以外はつなぎジョグで走力キープと疲労回復。また、週に2,3日のオフも戦略的にしっかり休もうと言われているのがとても勉強になります。
基本の練習をまとめると、レースペース走で距離への耐性を、峠走で強い脚を、ビルドアップ走で速い動きを、それぞれ鍛えていくという感じです。
パーソナルコーチのような存在
本題の練習メニューでは、フルマラソンのレベル別に(サブ4.5,サブ4,サブ3.5,サブ3)の13週間の練習メニューが、週ごとに具体的な内容で書かれています。
例えば、サブ3.5レベルの6週目のメニューは、こんな感じです。
月 メディカルチェック
火 ジョグ75分
水 15kmビルドアップ(28’00″→27’00″→25’30″)
木 オフ
金 ジョグ90分
土 レースペース走45㎞(キロ5’40″)
日 ジョグ45分
毎週の練習メニューには、岩本コーチからのワンポイントアドバイスがあり、とても勇気付けられます。
この週のアドバイスは、こんな感じです。
メディカルチェックで体調をコントロール。フルの自己新が出るかも!
レースペース走は週を追おうごとに延長。今週は45kmとフル越えですが、練習がきちんと出来ていれば42.195km地点で自己ベストが出るかもしれません。
中略
血液検査の結果が悪かった場合、土曜のレースペース走はアレンジメニューで10km減らします。水曜のビルドアップ走が辛いなら、10kmに短縮して、階段昇降か縄跳びをプラスします。ここからのアレンジメニューでは、トレッドミルに逃げず、悪天候でもレースを想定して屋外を走ります。
このように、厳しさの中にも自信を付けてくれる一言や体調を考慮してのアレンジメニューもありますが、絶妙な手綱さばきでちくりと厳しく締めくくってくれます。
また本文には、岩本コーチの名言が随所に詰まっています。
僕が好きなのは、「潰れてからがウルトラ」で、変かもしれませんが早く味わってみたいなと思っています。
ウルトラとは何か
この本は、練習法だけでは終わらないんです。ウルトラとは何かということを教えてくれます。著者本人やウルトラランナーの体験談がたくさん書かれているのでとても説得力があります。
特に、レースマネジメントに関しては、メンタル面はもちろんのことながら、レースでのペースの考え方や補給でのタイミングや糖質量など綿密な戦い方を教えてくれます。
その他にも、5大レースの攻略法、超人たちの超ウルトラ練習法など超貴重な情報が満載です。
まとめ
最後まで、読んで頂き、ありがとうございました。簡単ですが、この素晴らしいウルトラのバイブルの紹介をさせていただきました。
そして、僕のチャレンジは、別の記事で紹介させていただきます。この記事が、ウルトラマラソンを目標タイムで完走、そして感動することができるはずです。
苦しいイメージのウルトラマラソン、笑顔でゴールするために、この本を手に取ろう!
完全攻略ウルトラマラソン練習帳 潜在走力を引き出す! レベル別・書き込み式13週間練習メニュー [ 岩本 能史 ] 価格:1,430円 |
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